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映画｢アルキメデスの大戦｣は山崎貴が監督

原作は「ドラゴン桜」の三田紀房氏の漫画です。
戦艦大和の悲劇は昭和の歴史に深く刻まれていますが、その建造を阻止するために奮闘した若い数学者の姿を描く、異色の物語です。

映画「アルキメデスの大戦」みた。三田紀房による漫画原作。
第二次世界大戦前の昭和８年。山本五十六少将は、時代遅れの大艦巨砲主義の権化「大和」建造案をつぶすため、数学の天才・櫂直を海軍に招き入れ、大和建造・平山案の建造予算が異様に低いことに着目し、それを証明しようとする…。 pic.twitter.com/G7NZbm8IBF

— akihiko810/はてなブログでサブカル (@akihiko8103) April 18, 2020

日本のVFXの第一人者である山崎貴監督が描いたあの時代の日本は、作り物とは思えない精巧な映像になってその物語に圧倒的な厚みを持たせていました。
まるで倒置法のように、物語の冒頭で米軍の猛攻にさらされて沈んでしまう戦艦大和。
数学の天才・櫂が挑む海軍内部の陰謀は史実ではありませんが、胸にずしりと重たい何かを残す、そんな作品です。

｢アルキメデスの大戦｣登場人物

菅田将暉 櫂直（かいただし）

東京帝国大学数学科の学生で天才といわれていたが、家庭教師を務めていた尾崎財閥の令嬢・鏡子と親密であるというスキャンダルをでっちあげられて大学を追われた。
ふとした出会いから山本五十六に請われて帝国海軍の軍人になり、戦艦大和の造船計画の謎の解明に取り組むことになる。

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数学で戦争を止めようとした男の物語。

戦艦大和の建造をめぐる
“机の上の大戦”が始まる。#この夏必見！#アルキメデスの大戦#大ヒット上映中#菅田将暉#櫂直 pic.twitter.com/WxTgERkRMq

— 映画『アルキメデスの大戦』公式 (@archimedes_mov) August 1, 2019

柄本佑 田中正二郎（海軍少尉）

櫂の部下。
いきなり少佐に任官した彼に海軍軍人の心得を教えた。
当初はあまりにぶっ飛んだ櫂の行いに翻弄されていたが、次第にその為人に魅せられ信頼するようになる。

舘ひろし 山本五十六（海軍少将、後に中将）

来るべき航空戦力優勢の時代に向けて、空母の造船を進言していた。
巨大戦艦造船計画を阻止するために、櫂を海軍にスカウトした。

田中泯 平山忠道（造船中将）

戦艦大和を設計・建造する計画の中心人物。

國村隼 永野修身（海軍大将）

嶋田少将と対立し、山本五十六と組んで航空母艦の建造を主張している。

橋爪功 嶋田繁太郎（海軍少将）

大艦巨砲主義を主張し、平山中将の戦艦大和建造案を推している。

浜辺美波 尾崎鏡子

尾崎財閥の令嬢で、櫂が家庭教師をしていた。
影ながら、櫂と田中少尉のバックアップをしてくれた。

笑福亭鶴瓶 大里清

大阪で造船会社を経営している。
原作のキャラクターのモデルが笑福亭鶴瓶氏本人。

アルキメデスの大戦 映画 あらすじ

昭和20年4月7日、坊ノ岬沖海戦に於いて、沖縄に向かっていた戦艦大和とその護衛艦隊は、米海軍の空母とその艦載機による猛攻撃により、抵抗もむなしく撃沈されました。
誰もがその絶対的な戦力を信じた連合艦隊は終焉を迎え、日本は敗戦へと転がり落ちていくのです。

遡る昭和8年。
大日本帝国海軍では新造戦艦について国力を象徴する巨大な戦艦を造ることを主張している嶋田少将、平山造船中将と、航空戦力の台頭を予見して航空母艦を造るべきと考える山本五十六少将、永野中将らが対立していました。
海軍大臣臨席の会議で発表されたその建造計画では、明らかに規模が大きい戦艦のほうが建造費が少ないことに気付きながら、感情論で押されてしまった山本ら。
何とかその無謀ともいえる巨大戦艦の建造を止める術はないか、と考えていた山本らの目の前に、不思議な若者が現れました。
「僕はキレイなものを見ると測らずにはいられないのだ」
芸者を侍らせ、手にした巻き尺でその顔を測っているその青年は櫂直。
京都帝国大学の湯川秀樹に並ぶといわれる、東京帝国大学の数学の天才でした。
しかし、書生・家庭教師としての雇用主だった尾崎財閥の当主と、海軍の嶋田少将の機嫌を損ねてことで娘の鏡子との関係をスキャンダルにされて、退学処分になり、渡米してプリンストン大学に活路を見出そうとしていたのです。
「軍人は嫌いだ」とうそぶく櫂に、山本は、このままでは日米の開戦になる、と説きました。
あまりに無謀なその話に呆然とした櫂は、一度は乗り込んだアメリカ行きの船を降りました。
その目に見えたのは燃えて朽ちていく日本。
櫂は踏みとどまり、山本の命によって少佐として帝国海軍に任官することになりました。
目的は、その数学の知識を持って、“大和”建造の秘密を探り、止めること。
しかし平山らの提示したデータの詳細な数字は軍機の壁に阻まれてみることが出来ません。
その時の櫂は軍艦というものを間近に見たこともありませんでした。
副官としてあてがわれた田中少尉は櫂のストレート過ぎる言動と枠に填まらない行動に困惑し、翻弄されていましたが、次第に彼の本質を見抜いて付き従うようになっていきました。
櫂が本領を発揮したのは、データが無ければ測ればいい、として横須賀に車を飛ばして長門に乗艦し、ありとあらゆるものを計測して回ったときのことです。
それをもとに、推測できるだけの設計図を再現したものの、その資材や人件費などの具体性のあるデータには手が届きません。
そんな時に思いがけず舞い込んだのは、鏡子からの申し出でした。
櫂の未来を奪ってしまったことを悔いた彼女は、今の危機を打開するために必要な人物を教えてくれました。
父・尾崎の下でかつて軍艦の建造を請け負った大里という人物です。
今は大阪で造船所を経営する彼ならきっと、有益な情報を持っているはず、と紹介してくれたのですが、大阪まで行った櫂と田中は、大里に拒絶されてしまい、途方にくれました。
大里はかつて尾崎と海軍に睨まれて辛酸をなめたことから、櫂には協力できない、と拒むのです。
残された時間は僅かです。
しかも、嶋田らの陰謀で、その猶予は削り取られ、翌日の昼に東京に戻らなければならず、一秒の無駄も許されません。
そこに現れた鏡子が、状況を打開してくれました。
大里は幼い頃から知っていた鏡子の頼みを聞いて、ようやく櫂の言葉に耳を傾けてくれたのです。
過去の軍艦の建造で蓄積されたデータを閲覧し、必要な材料を揃え、夜行列車に飛び乗った櫂と田中、そして鏡子は懸命に計算を続けたのです。
櫂は膨大なデータを目の当たりにして、複雑な方程式を導き出していました。
軍艦に使用される鉄鋼の総量を代入すると、建造費が出てくる、というその数式の精度は既存の戦艦を当てはめることで証明されました。
「数字はウソをつかない」
そして、櫂らが大阪で得たデータを精査して当てはめた結果、平山らが主張する巨大戦艦の建造に必要な費用は、異様に安く見積もられていたことが判明したのです。
かくして、軍配は航空母艦の建造を主張する山本らにあがりました＿＿＿。

｢アルキメデスの大戦｣映画の結末に痺れる

冒頭の戦闘シーンは、初見と二度目以降では全く意味の違ったものに見えてくるはずです。
というのも、この物語にあるどんでん返しは、わかりやすいものがいくつもあって、櫂や田中が劣勢を巻き返すときには爽快感を感じますが。
巨大戦艦の建造の裏にあったさまざまな思惑が見えてくるとき…きっと「え！？」と驚き、沈む大和の姿を思い出して震えるはずです。
田中泯さんが静かに語る“大和”の存在意義。
そして山本が浮かべる笑みの向こう側にある本当の意図。
何故…その巨大な戦艦に“大和”と名付けなければならなかったのか。
恐らくはフィクションですが。
あの海に沈んでいった巨大な鉄の塊と、その渦に呑み込まれていった多くの将兵らの絶望にまみれた犠牲に、こういう意味を持たせるというのは、凄い発想です。

『アルキメデスの大戦』感想①
まず最初の坊ノ岬海戦。大和が沈むアレ。
これまでの映画だと「劇的な」印象が強い大和の戦闘だけれど、本作はとにかく血みどろで悲惨。特に沈没シーンは無残の一言。戦艦が沈没する様をこんなに無情に描いた映画はなかなかないのではないだろうか。

— 矢舷陸宏 (@jagen_1942) August 2, 2019

ラストシーン＿＿＿櫂がどんな思いで海をみつめていたのか。
アクティブでどこかコミカルですらあった奮闘の末に、彼が見たもの。
多くの人々の思惑が渦巻くその流れをじっくりと味わっていただきたいですね。

アルキメデスの大戦 冒頭の激戦シーン

過去の大和を描いた作品では、時系列そのままに描かれたものが殆どですが、冒頭にクライマックスともいうべき激戦のシーンを持ってきた、というところに度肝を抜かれました。
しかもその精度や描写の緻密さは山崎貴監督の真骨頂ともいうべき素晴らしさです。

「アルキメデスの大戦」を観た。結論を言うと、予想の遥か上を行く素晴らしい映画だった。今も感動で震えている
冒頭の坊ノ岬沖海戦の今迄に無い戦闘描写、２５㍉機銃の射撃速度、論戦でのロジックの巧妙さ、戦艦を「人間が作った美しい怪物」と表現した事等、完璧だった
そして大和は本当に美しかった pic.twitter.com/mDFLPl9vPX

— 東雲みょん@廃墟を旅する (@tisyaki) August 3, 2019

1945年の今日、#戦艦大和 が沖縄への特攻作戦の途上、九州坊ノ岬沖にて撃沈されました。
画像は『連合艦隊』『男たちの大和／YAMATO』『この世界の片隅に』『アルキメデスの大戦』 #大和 pic.twitter.com/7AZ0Eovlp6

— ぶらんぶらん (@vuran_vuran) April 6, 2020

アルキメデスの大戦見てきたけどかなり面白かったです！
リアルな設定にCGでとても楽しかった！
しかも竣工当時の大和と、坊ノ岬の大和ではきちんと改装されて違う見た目になっているし最高でした！
戦争物が好きで無くても、数学が苦手でも間違いなく楽しめますよ！ pic.twitter.com/snbVfYaDfa

— towilet (@0nc9FXFfwPLvrlO) July 31, 2019

アルキメデスの大戦 菅田将暉と柄本佑は名コンビ

菅田将暉さん、柄本佑さんはその世代のトップクラスの役者さんですが、重鎮ともいうべき名優たちのなかにあって堂々たる存在感。
しかし、田中少尉の控えめなオーラや、櫂の突拍子もないナチュラルな暴走はコンビとして二人のキャラクターの魅力を増幅させていたと思います。

「最初から出来ないと決めつけるのが
君の悪い癖だ」#決めつける前にまず行動#天才なだけじゃない櫂直#菅田さんも好きなセリフ#是非映画館でご確認下さい！#アルキメデスの大戦#大ヒット上映中 pic.twitter.com/ohe6wmoHYr

— 映画『アルキメデスの大戦』公式 (@archimedes_mov) July 29, 2019

アルキメデスの大戦 田中泯の演技に圧巻

さて、腹黒さばかりが目に付く大和建造派の面々ですが、平山造船中将はいろんな意味でクレバーでフェアな人物です。
演じる田中泯さんは、寡黙な彼を静かに表現していましたが。
彼が大和に込めた思いを櫂に語った時の言葉の重さは、他の人ではあらわせなかったろうな、というほどのものでした。

【巨大戦艦建造反対派】
#櫂直

VS

【巨大戦艦建造推進派】
#平山忠道#天才すぎる櫂直#冷徹に建造計画を進める平山中将#手に汗握る大会議#菅田将暉#田中泯#アルキメデスの大戦#大ヒット上映中 pic.twitter.com/3lGWnyRX0N

— 映画『アルキメデスの大戦』公式 (@archimedes_mov) August 16, 2019

その現場は、映画がお好きな方ならきっと気づくはず。
“あの大ヒット映画”の舞台です！

アルキメデスの大戦見てたらカメラを止めるなのロケ地だった芦山浄水場が出てきて、脳内でゾンビ映画になってしまった。 pic.twitter.com/30BiBVo9gz

— べの@通販してる (@veno184) July 30, 2019

アルキメデスの大戦に柄本佑の母（角替和枝）が出演

余談ですが。
田中少尉役の柄本佑さんのお母さん、角替和枝さんが短いシーンに登場されています。
同じフレームには登場していませんが、恐らく、彼女はこれが映画では遺作であったはず。
櫂が芸者と戯れていた料亭の女将さんです。
貴重な親子共演作品になりました。

アルキメデスの大戦。
単純に菅田将暉を見に行った。
冒頭に悲しい現実があり、そこに繋がる工程を見ていくわけで。
ラストの涙がひたすら苦しい。
エンドクレジットにて「in memory of 角替和枝（1954 – 2018）」と表示があり、うるうるしちゃった。
佑さんと母子共演だったのですねー。 pic.twitter.com/bkBx059agT

— いづみ☆彡 (@izumi_tw) September 1, 2019

映画｢アルキメデスの大戦｣ 動画配信を無料視聴するまとめ

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